A leaf in a bottle

とある精神疾患者の日常

待望の資格、なのかな?

2015年9月9日。新しい国家資格が誕生しました。その名は「公認心理師」。「心理士」ではないため、念のためご注意下さい。まあ名称はどうあれ、この資格を待っていた人は多いだろうと思います。何せ頓挫したり反対されたりしてなかなか進まなかった心理に関する国家資格なのですから。

欧米はもちろん、韓国や中国にもある心理の国家資格、心の専門家としての国家資格がなぜか日本には今までありませんでした。そのため、カウンセラーやセラピストといったそれらしい資格が入り乱れ、ちゃんとした学術的な根拠を持たない人が心理療法を行うという事態になっていました。

私としては臨床心理士という資格で何ら問題はないと常々思っているのですが、精神科関係の医師会は医師の指示なしに心理療法を行うことに対して否定的です。そしてこの国家資格もやはりその影響を受けています。公認心理師は医師の「指示」を受けることになっているのです。

その理由として何やらいろいろな意見が挙げられています。Wikipediaに載っているのをちらと見てみました。賛成派、反対派双方の意見が並んでいます。私は医師の指示を受けないといけないという項目には反対の立場です。それは臨床心理士と精神科医の双方にみてもらっているという私の事情からきています。

以前の記事で散々精神科医の批判をしていることからお分かりのように、精神科医の診察や精神療法に懐疑的です。数分の診察で彼らが私の話に耳を傾けてくれたとしても、最後にはこうしたらいいああしたらいいと必ず指示をしてきます。でもこの指示に一体どれほどの根拠があるのか私は疑問に思います。人の苦しみをまるで理解しようとしないでと思うこともあるのです。

数分の診察で何人も入れ替わり立ち替わりするような体制では当然かもしれませんが。こんなことがあるので、私は精神科医が臨床心理士よりも優れているとか、心の状態に熟知しているとか、臨床心理士よりも偉いだとか、全然思いません。それなのに、医師の指示がなくてはならないとなっていて、まるで「医者の方が全てを分かっている」という風な前提が存在します。

あり得ません。医師が臨床心理士よりも患者のことを分かっているというのは思い込みだと思います。精神医学が臨床心理学より勝るという保証はありません。そもそも、医師が主に管理するのは生物学的な精神状態であって、心理面の領域とは違っています。心理学を学んだ専門家が心理面の領域で仕事を行うのに、生物学的な側面を担う医師がいなければならないというのもおかしな話だと思います。

今心の専門家としての国家資格が誕生して、果たしてうまくいくのか心配です。医者がいなければダメだという人は、医者が間違っていてダメだという可能性を考えていません。ようやく国家資格ができて、カウンセリング等の値段がもう少し安くなるかなと思っていましたが、資格の内容を見て、問題が残ったままなのだと感じました。