A leaf in a bottle

とある精神疾患者の日常

自分用の保険証

自分用の保険証があるかどうかなんて、全国的に見ればあるのが当たり前なのかもしれません。でも私の場合は無職な上に親の扶養から一度も出たことがなく、当然世帯を分けていないので、一時前まで保険証は親のものでした。そして私の父は保険証を勝手に持ち出されるのを嫌い、自分の部屋に置いて別の場所に置くことを許しませんでした。

病院に行きたいときはどうするかというと、父にわざわざことわって預からないといけなかったわけです。これがとても嫌でした。父に病院に行かせて下さいと頭を下げて頼むような気分がして、かなり抵抗がありました。父のいないときに勝手に使えたらどんなに楽だろうと思っていました。

もちろん保険証をすぐに別にする方法はあります。健康保険料を納めて親の扶養から出たらいいわけです。作業所の給料からならもしかしたら払えたかもしれません。でも、作業所の給料は一定ではなく、内職などの入り具合によって変わってくるため、この方法には踏み切れませんでした。今も金銭面で親に面倒を見てもらっているのに、この上健康保険料が負担になってくると、結局は親の負担が増すことになるわけです。

仕方なくしぶしぶ父から保険証を借りて、病院に行っていました。毎回提出するのではないため、多少はマシだと思いますが、それでも月1回必ず父から借りる日がやってきて、他に保険証を分ける方法はないものかと常に悩みの種でした。

ところが。どういうわけか、市の制度変更によって保険証が各世帯の世帯員それぞれに配布されることになりました。とうとう自分用の保険証を持つことができるようになったのです。事情はよく分かりません。でもこの制度変更は私にとっては画期的なものでした。

おかげで毎月の保険証提出も父にわざわざ借りに行くことなく提出できています。残念ながら世帯ごとに世帯員の保険証の使用履歴がまとめて送られてくるのが難点なのですが、精神疾患を負い目に感じるときより遙かに気が楽になりました。

ただ。保険証が各自別々になったことで、逆に困ったこともできました。私は自立支援医療制度を受けていますが、更新の際、今度は逆に世帯員全員の保険証の写しが必要になるのです。当然父の分の保険証も必要で。更新の際には結局父の保険証を借りることになります。まだ頼んで保険証を借りないといけないんですね。

でもまあ、「毎月」と「毎年」だったら、毎年の方がマシなのは確か。一応身分証にも使えますし。なくしたら大変ですけどね。