A leaf in a bottle

とある精神疾患者の日常

かばう人とけなす人

タイトルの通り、必死にかばう人と必死にけなす人がいます。私は主にけなすほう。まあ何のことか分かりませんよね。

M伴という女性の話です。その女性の家族は両親を除いて子ども2人が統合失調症という精神疾患を抱えています。M伴はそのうちのひとり。もう一人は彼女の妹であるM貴という女性です。以前私が通う作業所のメンバーだったので、M貴のことも私は割とよく知っています。

このM貴というのが、M伴の話を聞く限り、なぜかかなり家族の中でやりたい放題な印象があるのです。彼女が怒ると、みんながなるべく彼女のしたいようにさせ、気が収まるまで待っているという感じ。

実際に見ていないのでどの程度なのかは分かりませんが。でも、なぜか彼女が怒り出すと家族みんなでそれに合わせて配慮という構図になっていて、私は話を聞いたときから妙な違和感を覚えました。

精神疾患の子どもを抱える親は、割と子どもに対して甘くなりがちです。作業所でも、他の家族の話として、包丁を振り回して暴れる我が子に対し、病気だから仕方がないと、ほとんど叱りもせずに済ませている母親のエピソードを知っています。

ほとんどの場合に、そういう親は子どものことを「かわいそう」だと言います。そして、今その子は「本当の〇〇ちゃんではない」という表現をします。みんな病気が悪くて、その子は悪くないと考えているのです。

私は、こういう話を聞くと、ついむきになって口をはさんでしまいます。その人と口論になっても構わないとばかりにです。

私の姉も似たようなものでした。機嫌が悪くなると物を投げつけたり、本をビリビリに破いたり。母親が姉をなだめて慰めるまで延々とやってました。はっきり言って地獄でしたし、姉を憎む理由のひとつもこれです。

ところが。本人はこちらが文句を言ってもまるで知らん顔。関係ないとかおまえには分からないとか。私が言うと角が立つからと母に止められたりして。

何で自分の問題なのに関係ない人まで巻き込むの? 相談するならともかく、自分勝手に八つ当たりしておいて何が仕方がないの?

私は姉を理解することを拒否しました。こういう理由からなのか、自分の問題で他の人間まで巻き込んでくる人が許せません。

M伴も彼女の母親同様、M貴のことをかわいそうだと言います。いつもはやさしいとか、本当のあの子は違うとか。

何だろう。病気のときはみんな偽物になるというのは。あえて自論で批判しますが、本当の誰それ、偽物の誰それというのは存在しません。病気が出て暴言が出たり暴力を振るったりする人も本物の人間です。

病気が引き金になりはしても、病気がなかったらまるで怒らないかというと、そんなことはありえません。怒る人が病気だったらみんな精神異常者です。

問題は、家族がみんな何でもかんでも許してくれたとしても、外ではそうはいかないことです。家族の前では好き放題できたとしても、外では思い切り叱られます。そういったとき、自分は悪くないという環境であるならば、外の世界と思い切り摩擦を起こすことになります。

M貴は自分の怒りやそれに対するコントロール力のなさを自覚して、多少なりともアンガーマネジメントできる方向に向かうべきだと思います。家族のためにも。

こんなことを怒りにかられながら言おうかと思ったのですが。結局やめました。関係ない者がいくら口をはさんでもまるで意味がないと気付いたからです。

M伴はかばうひと。私はけなす人。私みたいに一方的にけなすのも悪いでしょうが、一方的に性善説みたいな考えでかばうのも、私はどうかなと思います。